遊戯関連用語説

ここは様々なゲームに関しての語句を、わたしなりに解釈して論じている、
もしくは語句解説の項目である。
現在はわずかでも関連があると思われるものも掲載している。

この項目に関して、ご意見/ご感想、あるいは投稿はこちらまで。

 

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目が疲れにくいように色を変更-2/23

Last Update 2004/09/28

ヴァンパイア 1、ソードワールドのルールブックにのっている人型アンデッドモンスター。
 10レベルという驚異的なモンスターレベルのモンスターで、よほどの冒険者でなければ太刀打ちできないモンスター。
 一般的に知られているヴァンパイアの特徴とほぼ同じ特徴をもっており、生き血をすすり、日光に弱く、霧や獣に変身する。暗黒神に魅入られて、普通の人間が変化したものもいる。

2、吸血鬼。
 ヨーロッパはトランシルヴァニアに伝わる話に基づいて、ブラム・ストーカーが「吸血鬼ドラキュラ」を執筆したことで広まった。
 モデルはワラキア地方の王・ヴラド。通称をヴラド・ツェペシュといい、“串刺し公ヴラド”と訳す。戦争で捕らえた敵の多くを串刺しに処したためにこう呼ばれるようになった。
 また、この人物の父がヴラド2世というのだが、ヴラド2世のことを通称でヴラド・ドラクルという。ドラクルとはルーマニア語で「悪魔」という意味であるため、“悪魔公ヴラド”となる。しかし、“ドラクル”というのは同時に「龍」を意味している。また、ヴラド2世は1431年、時のローマ皇帝ジギスムントによって「ドラクル」の称号を与えられた。称号なのだから、「悪魔」とは呼ばず、おそらく「ドラゴン公ヴラド」が正しいだろう。
 ルーマニア語では「悪魔の子」もしくは「ドラゴンの子」をドラキュラという。従って、ドラクルの息子だったヴラドは別名を「ドラキュラ」といった。つまり、“ドラゴン公の子”という意味だ。
 ここで、先に述べたストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」で、ドラキュラとは吸血鬼の名前であるというふうに広まった。それ以降、吸血鬼=ドラキュラといった形で広まっていった。
2000.7.13
ウルティマ・オンライン ORIGINが出した、オンライン版ウルティマ。
 世界中で広くプレイされており、もちろん日本でもなかなかの人気を博している。
 ファンタジー世界での生活をかなり満喫できる。
 冒険者として生活するか、一般市民として生活するかで収入を得る方法が大きく異なるが、どちらを選んでも、野外生活をする際のイメージはしやすくなるだろう。
 TRPGをするのに、プラスとなる経験が得られるゲーム。
 略称はUO。また、現在のバージョンはセカンドエイジ:ルネッサンス。
2000.7.7

現在は立体感がより強くなったThird Dawnが最新のバージョン。
2001.7.21

怨霊 恨みを持った霊。
 たいていの場合、何らかの崇りを為す。
 日本のものは崇りをなすが、欧米の霊は祟らないといわれている。
 このため、シャドウランでもゴーストと怨霊を区別している。
2000.7.12
科学 物事を順序立てて論理的に考えていくという思考方法。
 人文科学、社会科学、自然科学の三つに大別されるが、単に「科学」と呼んだ時には一般に自然科学を指すことが多い。
 では、自然科学とは一体何か。
 これは、ようするに自然界を理解するための一つの手法である(この意味では“神”の項で論じたことからわかるように、宗教と大きな差はない)。通常、人間は自然を完全に理解することは出来ない。このために、自然を何らかの形にモデル化してわかりやすくする必要がある。自然科学の場合には、いくつかの少ない仮説から出発し、厳密な言葉を用いて定量的かつ論理的に記述するという手法を採っている。これによって導き出された結論のいくつかを使うことで現在の我々の生活が維持されている。
 この手法の優れているところは先にも述べたように、厳密な言葉を用いている点、定量的である点、論理的である点などである。また、仮定を出来るだけ少なくすることも重要な点の一つである。言葉が厳密で論理的であれば、理論的な欠陥があった場合も目に付きやすく、それらはやがて修正されていく。定量的であれば実験や観測による確認が容易になり、やはりミスや欠陥を修正するのに向いている。また、仮定が少なければ奇妙な結論が出てきても改善することに容易である。このように、科学の手法は新しい考え方を開拓することはもちろん、なによりもそれらを改良しやすいというのが重大な点である。
 もちろんこの手法も万能ではない。それは、仮定から出発しているために、“なぜそのようになるのか”という問いに対しては厳密な解が与えられないものが存在してしまう可能性があるという点である。しかし、だからといってこの手法が間違っているというのは短慮な思考である。ある問題に対する解が理論的に予測され、その値と実験値もしくは観測値が十分に一致するとき、その仮定は十分正しいと言って差し支えないのである(もしもこれが認められないのならば、相対論以前の力学や電磁気学は全て“間違っている”とせねばならず、その間違った理論によって作られた例えば飛行機などは空を飛ぶはずはないし、エレベータもうまく作動するかどうかわからず、危険すぎて使い物にならない、と考えなければならない)。
 このような点で、同じ自然を理解する方法でありながら、宗教はもちろんオカルトなどのようなものと科学とは大きく異なっている。

 1例をあげよう。
 “ミステリーサークル”と呼ばれるものがある。それがどんなものかは説明は省くが、これは一部ではUFOが降りてきたところだという説がある。またあるところではプラズマによるものだという説明がある。そしてまた別のところではマイクロ波によるものだという説明がある。ほかにもあるかもしれないが、とりあえずはそれぞれの説について検討してみよう。
 まず、UFOの降りてきた場所、という説は説明不足な点が多すぎる。おそらくUFO=「宇宙人の乗り物(いわゆる空飛ぶ円盤)」という定義で使用されているのだろうが、それが実在するかどうかも判明していない。加えて、(彼らの定義に合わせて)UFOが実在するとしても、なぜこれが降りてきたときに“ミステリーサークル”が出来るのか、そのメカニズムも説明されていない。従って、この説はそもそも科学者が自分たちの土壌に乗せて検討する必要がない(ビリーバが証明するべきである。人任せにしてはいけない)。
 次に、プラズマという説は、初期の円状のものならばともかく、それ以降の形のものを説明するのに適していない。なぜなら、一般には自然に発生したものがそのような特殊な形である可能性はきわめて低いのである。特殊な形のものがいくつかに限られるのならばまだ可能性はあるが、現在はあまりにも種類が増えすぎている。このようなものが自然発生するというのは少々無理があろう。
 マイクロ波という説は同様に可能性が低い。プラズマ発生に関してもそうだが、どちらもそれなりに高いエネルギィが必要なのである。もしもそのような高いエネルギィがあったならば、まず畑が炎上してしまう可能性もあるはずだ。もちろん、なぜそのような高いエネルギィが発生したかも検討しなければならない。また、マイクロ波は我々の生活でとてもよくなじんでいるものである。具体的には、電子レンジでこれを利用している。マイクロ波を照射して、食物中の(主に)水分子を振動させることで食品を温めているのであるから、エネルギィが高ければ焦げてしまうことも予想がつくだろう。また、この説が正しいならば、“ミステリーサークル”のように、レンジに入れたものが薙ぎ倒されていなければならないはずだ。このような点から、この説は明らかにおかしい。
 つまり、ミステリーサークルは他の原因で発生する、もしくは作られるものである、という結論が出てくる。実際、2人の老人がサークルを作っていたと告白したことがある。現在では作り方のビデオも発売され、英国などにいたってはどれだけ綺麗に早くサークルを作るかというコンテストまで開催された。こうしたことから、今ではミステリーサークルは人の手によって容易に作られる、というのが通説である。
 ところが、ビリーバの中にはこれを信用しない者たちもいる。「そんな方法では作れるはずがない」と決め付けたり、「今までのはそうかもしれないが、こっちのものはどうなんだ」と言い張ったりするのである。前者の「○○できるはずがない」というのはビリーバたちの典型的なはまり方だが(きっとだまされたいのだろう(笑))、後者については科学的な思考とはまったくかけはなれている。というのも、科学(というよりも常識)の中では“今までこうだったのだから、条件が同じだから、次のこれも同様だろう”とするのがもっとも正しい考え方である。もしもビリーバたちのように考えるならば、次のような話が成立する。

  今、あなたは南を向いている。つまり右手のほうが西で、左手のほうが東である。
  目の前に、西を向いた犬がやってきた。尻尾が東を向いている、つまりあなたからは犬の右半身が見えている。
  太陽の光の下で、犬の右半身は黒い色に見えている。
  では、犬の左側の色は何色か?

  黒? それはおかしい。観測してみたら白かもしれないではないか。
  右半分が黒で左半分が白い犬なんて見たことがない?
  この犬がそうじゃないと誰が証明した?
2002.1.18

 さて、この「話」の部分に関して少々補っておこう。以前ご覧になった方はお気づきかも知れないが、ある部分を削除した。それは
  わからない、が正解である。
  なぜならば左側は観測できていないのだから。
という部分である。この部分は、実は科学の側に立つ者たちの論理なのである。これを取り除いたことで上の話はきちんとまとまったことだろう。上の話はビリーバ側の論理展開方法の例をあげたものなので、この文章が含まれていては混乱するだけなのである。こうすることで、彼らの論理が奇妙であることに気付かない人はおそらくいないはずだ。
2002.1.30

ビリーバの論法について、もう少し付け加えておこう。
 彼らはしばしば次のようなまったく意味のない論法を使うことがある。

例:「犬ははたして哺乳類か」という議論をしている場合

   あなたが「犬は哺乳類としての条件を満たしている」と言ったのに対して
   否定論者が…

 1:事実に対して仮定を持ち出す
     「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」
 2:ごくまれな反例をとりあげる
     「だが、尻尾が2本ある犬が生まれることもある」
 3:自分に有利な将来像を予想する
     「何年か後、犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」
 4:主観で決め付ける
     「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」
 5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
     「世界では、犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」
 6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
     「ところで、カモノハシは卵を産むのを知っているか?」
 7:陰謀であると力説する
     「それは、犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」
 8:知能障害を起こす
     「何、犬ごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
 9:自分の見解を述べずに人格批判をする
     「犬が哺乳類なんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
 10:ありえない解決策を図る
     「犬が卵を産めるようになれば良いって事でしょ」

これは2ちゃんねるでコピペされている有名なものだ。 こうした論法はもちろん使いたくないものだが、これを使いこなせればビリーバを上手に表現できることだろう。
2003.4.23

河童 日本の想像上の生物。
 小柄な体格、頭の皿、相撲が好き、きゅうりが好き、といったことが特徴。
 話によっては、片方の腕を縮めるともう片方の腕が伸びる、というようなものもある。
 人間にとって最も嬉しいのが、河童のみが作れる特殊な薬の存在だろう。これさえあれば、どんな怪我でもたちどころに治るらしい。
2000.7.12
宗教上の最高の存在。
 世界中にある様々な宗教の中で、ほぼ普遍的に存在するもの。というより、古代人が考えた、自然界の様々な現象を説明するためのものである。
 「神」というものがこの大地を作った、とすれば、比較的容易に世界の成り立ちを説明することができる。あるいは、自分よりも大きく強いものがあるという考えは、人々の生活に畏怖と安息をもたらす。畏怖は、その「もの」が自分たちの生活を破壊するかもしれないという怖れ、安息は、その「もの」を敬い、祀っていれば自分たちを守ってくれる(少なくとも自分たちを滅ぼしはしないだろう)という精神的な安心感。これらは、たいていは自然に対しての敬意と怖れをそのまま表している。
 従って、神が本当に存在しようがしまいが、“神”という概念は必ず存在する。“神”という概念があれば、それを信奉する者たちが現れ、そういった者たちが集まりやがて“宗教”という形が作られ、“教義”が生まれて“教団”が完成する。このとき、“奇跡”を実行できるものがいるならば(たとえいかさまだったとしても)、“神の威光”を信ずるものたちの数は必ず増えていくことだろう。
2000.7.20

 
この他にも、対立している民族を“悪魔”や“邪神”として神話や書物に載せる場合がある。もちろん、こういったことを行うのはそのあたりの土地を占領したものたちであり、支配をしやすくするための手段であるのは間違いない。ここまでくるとかなり政治的な戦略になってしまうが、これらは現代風科学の未発達な時代、あるいは呪術などが中心である文化の時には極めて有効な手段となる。
 なぜなら、悪魔の徒である異民族たちをどのような扱いにしようと正しき神(支配者)側の勝手であり、そのような場合には、たいてい、非人道的な手法がとられてきたことだろう。そして、それがいやならばおとなしく新たな支配者たちに付き従うしかないのである。
 これにより、彼らはより容易に新たな土地を、民族を支配することができる。もっとも、彼らがこういった手法を「容易に支配するための手段」と考えていたか、「邪悪なものたちを一掃する」と本気で信じていたか、あるいはその両方であったかはさほど問題ではない。どちらの理由であったとしても、勝者は敗者を“悪”とするのである。そして、勝者の側を正当な神とした場合には敗者は悪魔や邪神として扱われる、ただそれだけのことである。

2000.7.21

 日本における神とは、欧米のものなどと比べると、比較的曖昧な感が強いもので、どちらかというと原始的な雰囲気すらある。それは、人間が本来持っていた自然への畏怖・崇拝がそのまま現れたもので、あらゆるものに霊的存在が宿っている、というものが原点だったと考えられている。
 「八百万の神」という言葉も、これに起因したもので、現在日本の様々な土地で祭られている神や、祟るという言い伝えのあるものの多くはこの昔からの神の伝承によるものであろう。普通に祀られているものはそのあたりにもともと伝えられていた神か、開墾などの際に一緒に伝わってきたものであるか、このあたりであると考えるのが妥当だろう。祟るもの、祟り神といったものの場合には、災害や疫病などが(比較的繰り返し)流行ったことがあるか、あるいは当時の権力者(古代の場合には朝廷?)などにたてついた過去がある、といった場合が考えられる。具体的には天津神や国津神といった話、日本に伝わる狐狸妖怪の類の話、これらはいずれも日本における民族問題(現在ではそれほど目立って取り上げられることはまずないが)を物語っている。
 さらにこれに拍車をかけたのが大陸からの儒教や仏教、道教の伝来である。大陸から伝わってきた仏教やその他の文化は日本における様々な価値観を大きく変えていくこととなった。もともと神や宗教とはその発祥の地の環境(気候や風土、民族など)に大きく依存したものになるため、それぞれの地で、様々な宗教や神が生まれることになるのだが、この仏教伝来のようなことは、当然、それら古代の宗教を大きく覆していくことになる。極端なときには前段に述べたようなこともあったのではないだろうか。
 手短ではあるが、とりあえずこれを日本における神・第一稿とする。

2000.11.13

期待値 TRPGの判定ルールを考えるときに重要なもの。数学用語。
 ちょっと小耳にはさんだのだが、最近ではこの期待値という言葉を誤用している人たちが多いという。麻雀や競馬の関連書物(というか勝利法などの本)などで頻繁に行われていると聞いた。詳細は
こちらをご覧いただくとして、ひとことで言い表すと、こういった人たちは「期待値=期待できる値=最低保証」と考えているようだ。やはり「期待」という部分からこう考えてしまうのだろうが……。
 もちろんこれは誤解である。簡単にいえば、期待値とは、平均値の一つの、相加平均のことである。ようするに、小学校で出てきた平均値だと思えばよい。具体的には、6面ダイスをふるとき、1の目が出る確率は6分の1、2の目が出る確率は6分の1、…、6の目が出る確率は6分の1、というふうに値を出し、
  1×1/6+2×1/6+3×1/6+4×1/6+5×1/6+6×1/6
として計算する。得られる値は3.5である。ただ、どの目が出やすいかというと、どれも同じくらいの確率で出る。
 ここでもう少し詳しくみてみると、例えばSWの場合には6面ダイスを二つ用い、その合計値を使うので、期待値は7となる。こちらでもっとも出やすい目は7であり、次にでやすいのは6と8、次に出やすいのは5と9、……、というふうに続いていく。分布をグラフで表すと7を頂点にした直線を描き、ここを軸として左右対称になるのが特徴である。ただ、もう一つ考えておかなければならないのは、レーティングをふるときである。クリティカルが出たときには振り足し、というシステムになっているので、このときには正確な期待値は求めることができない。あくまでも近似的な値しか出ないのである。解析学的に考えれば比較的正確な値が出せるかもしれないが、あまり極端な値を求めても実際にはほとんど意味は無いだろうが。
キョンシー かつてソードワールドで私が出したオリジナル・モンスター。
 実際に中国に伝わっているという話に雰囲気を近づけるため、@旅先で死んだものを故郷に連れ帰るための古代の呪法、A汚れた土地に放置された死体が自然変化したもの、の二つを考えた。
 他の設定は、牙と爪に毒を持ち、これにやられて生命力判定に失敗したものは毒によるダメージを受ける。毒が抜けないままに死んだ場合は24時間後にキョンシーとして復活。@およびAの過程で発生したキョンシーはさほど強くはないが(一般人には脅威)、キョンシーにやられて死亡した場合、恨みや苦しみのために、前者のキョンシーと比べ、格段と強さが増す。死亡者に格闘などの戦闘技能があり、しかもある程度の達人であった場合にはそのキョンシーはさらに強くなる。
 つまり、ヴァンパイアとは逆になっている。
2000.7.11
幻視 本来ならばありえないようなものを見たり、知るはずのないものを見たりすること。
 平たく言えば幻覚である。
 これは心霊現象などだと考えられやすいが、実際にはただの錯覚や入眠時・覚醒時の幻…すなわち寝ぼけ、勘違いであることのほうが圧倒的に多い。
2000.8.6
ゴーストハンター SNE製作のオカルトTRPG。
 アメリカの有名RPGクトゥルフの呼び声をヒーロー風にしたものとも言われている。
 PLはゴーストハンターとして、様々な霊障を解決していく。
 主に1920〜1940年ごろの欧米を舞台にしているが、ややいじることで現代にいたるまでの世界中のどこの国でも舞台にすることが出来る。
 非常に遊びやすい名作である。
2001.8.9

2002年5月ごろ、ゴーストハンターRPG02としてリニューアルされた。2003年3月末にはサプリメントも発売されている。
2003.7.1

コンピュータ 1、computer。またはコンピューター。
 人間が作り出した計算処理機。形状や使用目的により呼称が微妙に異なる。原理的にはスイッチのオン・オフによる2進法の回路を利用して作り出された。現在使用されているものはこれをもっと格段と発展させたもので、動かすためには様々なプログラムが必要となっている。かつては各大学や研究機関などで自作していたが、現在ではそこまでのことはあまり行わず、市販のDOSなどを利用して起動させている。
 一部ではコンピュータと魔術の間には似たような要素があると言われている。

2、真・女神転生における召喚用具。
 略称はコンプ(COMP)。
 現代〜近未来を舞台としているこのゲームにもコンピュータは登場する。しかも、前記にある「魔術との類似性」を強調した形で。
 具体的には、コンピュータ上でかつての魔術による悪魔召喚の儀式をシミュレートすることで、魔界との間に扉を開き、悪魔を呼び出して命令を下すようになっている。呼び出した悪魔の力量が召喚者よりも勝っている場合には悪魔は勝手気ままに行動する。
 勘違いしてはならない点として、コンピュータによる召喚は誰にでもできることではない、ということがある。上にも述べたとおり、真・女神転生においてのコンピュータによる悪魔召喚は、あくまでも悪魔召喚の儀式のシミュレートに過ぎない。すなわち、正式な道具を用い、正式の手順を踏んだ儀式を行った場合に悪魔を召喚できるほどの者でなければいくらコンピュータを使おうとも召喚は不可能であると言うことだ。もっとも、コンピュータによる高度なサポートのおかげでかなり多くのものがこれに該当するようになってはいるのだが。
2000.11.3

サイキカル・リサーチ psychical research。
 日本語では心霊研究と訳されることが多いが、テレビに出てくるような(自称)霊媒師のような連中のことをイメージする人も多いため、あまり適切に訳できているとは言いがたい。言葉を補って訳すならば「超常現象に関する科学的調査」あたりが適切であろうか。
 1800年代のイギリスを中心として発生した考え方で、自然科学分野と同じ手法を用いて超常現象を研究していくと言うもの。SPRを中心に、100年以上も研究が続いているが、肯定的な結論が出たことはなく(保留にしているものはいくつかあるらしい)、逆に、完全に否定できるような結論も出ていない。――もっとも通常は否定するほうがはるかに難しいのではあるが。
2001.8.9
シーフ ソードワールドの冒険者技能のひとつ。
 情報収集や探索等の能力に長けている。また、軽装で、相手の不意をついた攻撃を得意とする。
 この技能などの関係上、どうしても交渉事が多くなるため、TPRGに慣れていないとこの特性を完全には生かせない。
 別の見方をすると、交渉事などが好き、あるいは得意な人にはたとえTRPGの初心者といえど、この技能を勧めたほうがより楽しんでもらえる可能性が高い。また、裏を返して考えてみると、いつどういうふうに活躍すればよいか、どう会話していけばいいかなど、TRPGの楽しみ方の核となる部分をつかみやすい技能ともいえる。
 端的に言うと、ゲームの経験よりも人生経験がものをいう技能。
 また、慣れていくほどに味の出てくるやりがいのある技能。
 主な技能所持者は盗賊、海賊、ごろつき、トレジャーハンターなど。
2000.6.25
死者の宮殿 クエストの名作、タクティクス・オウガに出てくる隠しダンジョン。
 地下100階まであり、SFC版では「中断」はできるがセーブは出来ない。また、一度脱出すると次は地下1階から開始。経験値は一切もらえず、100階のうちの大半のフロアがまったく同じ構造。このために途中から飽きてくる上に、単純作業で油断しているところへガーディアンと呼ばれる最強のモンスターが登場した場合には全滅すら起こりうる。さらに、少なくとも2度地下100階まで行かないと全てのアイテムを制覇できない。攻略本にも書かれているが、この宮殿をクリアするには根気(そして時間)が必要不可欠である。と言いつつ私はタクティクスオウガを最初から始めるたびに必ずこのダンジョンでファイアクレストを入手し、全ての竜言語魔法が手に入るまで粘っているのだが。
 ちなみにこのことからわかるように、ゲーマーほど根気がある傾向にあるのは一般にはあまり知られていない事実である。
2002.2.15
シャーマン ソードワールドの冒険者技能のひとつ。
 精霊たちと言葉を交わし、その力を借りることができる。また、精霊たちは金属を嫌う傾向にあるので、金属製の鎧を身に着けることはできない。それでも、一応ソーサラー技能よりは制限が薄いので、比較的習得しやすくなっている。防具との兼ね合いや、魔法の種類などの関係で、シーフ技能やレンジャー技能と相性がいい。
 精霊たちを「友達」と見るか、「下僕・道具」と見るかはPCの(ひいてはプレイヤーの)個性と考えてよいだろう。
2000.6.30
シャドウラン アメリカ発のTRPG。
 プレイヤーはシャドウランナーとなって、様々な問題を解決していく。
 比較的ハードな世界であり、ハードな生き方を要求されるゲームで、戦闘における判定なども、かなり厳密に行うのが特徴。
 これに基づいて作られた映画がかの有名な「the Matrix」である。
 ただ、これを書くにあたり致命的な弱点が、私があまりこれをやった経験がないということである。
2000.7.20
真女神転生 アトラスが出したRPG.
 ファミコン時代の女神転生に続く作品。
 宗教観を無視して神族や魔族が入り乱れているため、この世界観を嫌う人も多いようだが正直言って、それはかなり損をしていると思う。常に濃密なテーマを持っているのでかなり楽しむことができる。ただ、新しい作品は“転生”を楽しむことはできなくなってしまった。かつての主人公は転生者だったのだが……。
 ちなみに、「女神転生シリーズ」「デビルサマナーシリーズ」「ペルソナシリーズ」「ラストバイブルシリーズ」に分けることができ、それぞれ中心世界が微妙に異なるようだ。
2000.8.12
心霊調査機関 ゴーストハンターTRPGの組織の一つ。
 イギリス(ロンドン)やアメリカなどにあり、オカルト関係のトラブルを解決していく機関。
 おそらくは心霊調査協会をモデルにしていると思われる。
2001.8.9
心霊調査協会 現実世界に存在する組織。
 The Society for Psychical Researchを日本語訳した例。ゴーストハンターTRPGに出てくる心霊調査機関のモデルであろう。
 同組織は略称をSPRともいい、1882年の設立以来、100年以上にわたって超常現象に関する科学的調査・研究を行っている。
 設立当初、あまりの批判的な研究ぶりに辟易した神秘主義者たちが次々と脱会していった話は有名。
2001.8.9
名称および年代訂正@2004.9.28

設立者はケンブリッジ大学トリニティカレッジの心霊現象に興味のあったフレデリック・マイヤーズら3人の学寮長。初代会長はヘンリー・シジウィック教授。
2004.9.28

数学 多くの人が嫌がるもの(笑)
 様々なwebサイトでTRPGのリプレイなどを見てきたが、私は登場人物で「数学者」を見たことがない(物理学者をやったPLは一人知っている(笑))。あれだけ嫌がる人が多いことを考えれば確かに無理もないことではあるのだが……実にもったいない。セッション中に問題を解かされるわけではないのだからやってみればいいのにと思ってしまう。
 “女神転生やゴーストハンターなどでは「数学者」という職業が十分成立しうるが、SWみたいなファンタジーでは数学なんてあるのだろうか?” このような疑問を持った方は認識を改めたほうがいい。数学は非常に古くから成立しているのである。
 例えば直角三角形の辺の長さを表した「a2+b2=c2」という我々が中学で習った式“三平方の定理”は別名を“ピタゴラスの定理”というのである。ピタゴラスは周知のとおりおよそB.C.580〜B.C.500ごろの人間で、東洋では孔子などが活躍していた時代の人物である。ピタゴラスの学派は教団も作り、政治などにも影響を与えている。
 これは少々極端な例であったが、ファンタジーでよく用いられる、現実の世界でいうところの中世程度の文化ではどの程度の数学があっただろうか。
 ファンタジー世界と現実の中世ではキリスト教の有無などのために直接比較することは難しいが、例えば11世紀のヨーロッパでは位取り記数法もほとんど知られていなかった。この記数法はイスラム教圏の文化だったためか、欧州には伝播が遅く、そちらに伝わっていくのは十字軍以降であった。筆算が広まったのも15世紀ごろだといわれている。これ以降は発展は早く、16世紀中に3次、4次方程式の解法も確立している(しかしこのような解法は秘伝として弟子たちにのみ教えられた)。
 他にも17世紀にはいれば無限小の考え方を使って微積分が誕生するなど、革新的な手法が少しずつうまれていった。
 さて。
 それでは私はいったいどんな点を「もったいない」というのか。
 それは、常識にとらわれない純粋な思考が面白い、という点である。
 現在は様々な学問が存在しているが、その多くは現実による束縛から逃れることはできない。例えば自然科学は自然界の現象をよく説明していなければならない、といった類いの制約である。
 ところが数学にはこれがない。ある数学の体系を構築し、内部矛盾が発生しない限りにおいて、どれほど現実から遊離していようともその数学は“正しい”のである(これと同様に先の自然科学の例で、相対論や量子力学などの分野で得られる常識はずれな結論も、実験値や観測値と一致するならば“正しい”と言って概ね差し支えない)。このためか、小説などで登場する数学者の中には非常に独特な視点や発想を持っている者がいる。場合によっては哲学者すら凌ぐほどの確たる世界を持っている者もいる。
 PCにしろNPCにしろ、彼らの厳密な論法を真似てみるのはなかなかに難しいだろうが――おもしろい刺激になることだろう。
2001.11.15
セージ ソードワールドの冒険者技能のひとつ。
 平たく言うと賢者。ソーサラーよりもこちらのほうがより知識人にふさわしい技能である。
 一般知識やその他知識全般を扱う。
 ソーサラー技能と一緒に持っていることが多いらしいが、冒険者レベルが上がりにくくなるため、システム的にはかなり都合が悪い。雰囲気を重視するならば確かによくあっているとは思うが。
 ゲームとして考えた場合、個人レベルでは必ずしも必要な技能ではないが、パーティ内で誰かがもっていなければいつか困ることになる技能。ソーサラーが手軽に冒険者レベルをあげるときにも使われる。
2000.7.10
センスオーラ ソードワールドのシャーマンが持つ能力のひとつ。
 周囲の精霊力を感知することができる。
 ここでしばしば問題となるのが“どうやって感知しているか”である。
 “精霊を見ている(例:怒りの精霊が見える)”のか“色で見ている(例:アンデッドは黄色)”のか、のような議論だが、最も正確なのは“匂いをかいでいるようなもの”であるらしい。従って、変な匂いや強い匂いはよくわかるように、普段ならいないはずの精霊の力や強く影響を及ぼしている精霊の力などはよくわかるが、そうでないものはわかりにくいということになる。
 また、このために、どちらから強く感じられるかなどは、“大体の方向はわかる”といった程度であろう。
 ちなみに“アンデッドのオーラが黄色”なのではなく“ワイトの体はぼんやりと黄色く光っている”というように、特定のモンスターの性質であることを付け加えておく。(小説などの記述には「アンデッドの黄色い精霊力」などのように書いてあることもあるが、原則的に、不死の怪物の不気味さの比喩表現や作者の勘違い、あるいはただのミスであろう)
2000.6.30
ソーサラー ソードワールドの冒険者技能のひとつ。
 古代語魔法を使いこなす知識の人。
 魔法の発動体が無いと、上手に魔法を使うことはできない。また、レベルの上昇に経験点が最も多く必要な技能なので、冒険者レベルもパーティの中で低くなりがち。1レベルの時には最も活躍が難しい可能性が高い技能。かわりに、そこそこのレベルになって、プレイヤーがこの技能に慣れていれば、かなりの活躍も可能。
 初期のころは精神力の消費も大きく、なかなか魔法が使えないが、初めてTRPGをする人に、どこで活躍できるか、どう活躍すればいいか、といったことを感覚として教えやすい。
 この技能の利点を生かすために、金属鎧などが装備できないため、かなり打たれ弱くなる。したがって、ソーサラーには戦士(もしくはシーフ)の護衛は必須。
2000.6.28
ソードワールド グループSNEが出した国産RPG。
 世界として「フォーセリア」を持ち、その中の「アレクラスト大陸」を主な舞台とするファンタジー。
 ルール的には原則として「2D6+技能レベル+能力値ボーナス」を判定方法として持つのが特徴。
 自由設定地域「ファーランド」を持っているため、どのような世界観でも理論上実現可能であり、また、主とする判定方法を変えない限りにおいて、「SW的である」ということもできる。
 PCは専ら職業的冒険者であり、原則的に英雄候補生である。また、全体としても、基本的に英雄を育てるためのシステムとなっている。このため、レベルが上がるにつれて話はだんだん大きくなるのが自然であるので、あまり大きな話をしたくないならば5レベル程度でやめておくのがよい。一切気にしないというのもひとつの手ではあるのだが。
2000.6.19
相対論 20世紀初頭にアインシュタインが作り上げた物理理論。
 真空中における光速度普遍の原理、相対性原理の二つを出発点として、1905年に慣性系に対する特殊相対論、1915年に加速度系にも使える一般相対論が作り上げられた。特殊相対論は数学的には難しいことは少なく、高校程度の数学知識があれば十分理解できるし、努力家ならば中学生でも理解可能である。これに対して一般相対論は直観的な理解は容易だが数学的に非常に難しいとされる。実際、アインシュタインもこれを作り上げるためにある幾何学を友人の数学者に教えてもらったという。
 さて、この相対論の功績は様々にあるが、厄介な問題も作り出してくれた。特殊相対論が数学的に難しくないため、反相対論のアマチュアの研究者が大量に出てきたこと。オカルト信者に3次元以外の空間についての知識を与えたことなどである。
2002.9.7
ダイナマイト ノーベルが考案した爆弾。
 もともとは輸送中に振動で爆発するニトログリセリンを何とか安全に運ぶ方法はないかと考えた結果に生み出されたもの。結果的に、ニトロをそのまま使うよりもはるかに爆破力の強い爆弾を作ることとなった。
 1920年代の欧米では雑貨店などで購入することができたらしい。
2000.7.11
デビルサマナー 1、真女神転生のシリーズの一つ。
 SS版、PS版があり、1作目のタイトルは「真女神転生デビルサマナー」、2作目が「デビルサマナー・ソウルハッカーズ」である。
 主人公はガンタイプPC、通称GUMPを用いて悪魔を従える。どちらも本来の「真・女神転生」シリーズに比べると比較的身近な世界観となっていて親しみやすい。

2、真女神転生におけるクラスの一つ。
 直訳のとおりの「悪魔召喚士」だが、ここでは特にコンピュータを用いて悪魔を従える者たちを指す。「ペルソナシリーズ」を除く全ての物語での主人公はこのスキルを習得している。
 彼らはコンピュータ内で古代の召喚儀式を完全に再現(シミュレート)し、それによりデジタルデータとなった悪魔を呼び出して使役する。
 ある意味、これこそ女神転生の醍醐味といえるクラスである。
2000.8.23

バード ソードワールドにおける冒険者技能のひとつ。
 楽器を持って詩を歌う、いわゆる吟遊詩人。
 なにやら細かい定義はあるようだが、実際にゲームをしているときにはあまり細かく意識しないのが実情。
 たいていの場合、初期の貧乏なころの生活費稼ぎ用の技能となってしまっていることが多い。
 伝承歌や伝説にも詳しいという設定なのだが、あまり役に立つことはないようだ。
 呪歌も、効果範囲の広さゆえに使いづらいことが多い。
2000.7.10
バンクロフト村 かつてわたしが初のソードワールドGMを行ったときの舞台(オリジナル)。
 この村の鉱山に出る化け物を退治して作業を再開できるようにしてほしいという依頼による導入だった。
 依頼そのものには裏も何もない単純なダンジョンシナリオ。だが、化け物というのは巨大化したり凶暴化した動物やコボルト。レッドキャップにヒントを得、坑道内の土の精霊力が変化し、周囲の生物に悪影響を与えつづけ、結果として化け物の姿に変貌していったというのがシナリオの真相。
 このときは、洞窟内の魔物を掃討したあとPCが村長に原因を推測して話し、この坑道を閉鎖、他の鉱脈を掘り始めることになった。
 しかし、後に行った別のセッションで、その新しい坑道が古代の遺跡(かつては生物創造の実験場だった)につながってしまい、様々な幻獣が現れて村は壊滅、生き残った人物が何とかPCを探して、仇を討ってくれるように依頼するというものを行った。
 ちなみに前者のほうのヒントはレッドキャップのほかに、映画「ゴジラ」シリーズ、プレイステーションソフト「パラサイト・イブ」である。また、セッション中に行った描写「土の精霊力がはじけて光の精霊力が飛び出すような」というのは、リプレイ第三部で用いられていた“混沌”の表現を引用したもので、現実の世界の現象で説明すると、原子核が崩壊して放射線が飛び出してくるさまを表しているが、これらはあくまでもシナリオを思いつくヒントである。
 また、この村では鉱夫たちの間で無気力症状や脱毛症などが出ていたが、これは言うまでもなく放射線を浴びつづけたことによる被爆症状であり、きちんと病気のデータも作っていた。
 余談だが、バンクロフトというのはカナダの町で、近くにウランの鉱脈があるところである。
2000.7.6
ハンター ソードワールドの一般技能のひとつ。
 一般人が、森などで狩猟する技能。生活のための技術であり、いくらこのレベルが高くても原則的に英雄にはなれない。
 レンジャー技能とよく似ているが、「生活のために近くの森で狩りをするため」のハンター技能には、生存術などの、危険な状況で生き残るための技術は含まれていない。
 この技能を所持する人は、狩人、(趣味で狩りをする)貴族などがあげられる。
2000.6.26
PK ウルティマオンラインで、プレイヤーを襲う(Player Killing)、の意。
 これを行うものをPKerと書く。殺人者を示す赤ネームであることが多く、これに襲われた初心者がUOをやめるという話はたまに聞く。“PKもリスクを背負っている”とはいえ、やはり理不尽な感は否めない。
 世界がトランメルとフェルッカにわかれることで、この問題はとりあえず終結したのではないだろうか。
 しかしながら、やはりPKのようなものがいてくれないと緊張感がやや劣るともいえるが。ある意味、UOの風物詩。
 また、PKerをPKと呼ぶこともある。
 相手に犯罪行為を促して、そこを襲う青ネームPKはシステムの穴を付いた者として、極めて忌み嫌われている。別名フラグPK、FPK。

2000.7.22
ファイター ソードワールドの冒険者技能のひとつ。
 様々な武器を使い、重い鎧を着込んで敵と戦う戦士。
 シールドアタックや体当たりができるのが特徴。
 筋力ぎりぎりの重い鎧が装備できるために死ににくく、覚えるルールも少ないことから初心者にしばしば勧められるが、「ただ殴っていればいい」という単純さ故に、他の行動が他人任せになったり、なかなか他のルールを覚えられなかったり、どう行動していいかがなかなか身に付かなかったりと、デメリットもそれなりに目立つ。また、単純さ=単調さとなり、緊張感のない戦闘では飽きがきやすかったりすることもある。
 対照的に、高レベルの戦士のロールプレイはなかなか難しい。
 冒険者以外にこの技能を持っている主な職業(や地位)は、衛視、兵士、騎士、傭兵、水夫、神官戦士など。一般人や魔術師などでもたしなみや護身術程度に低レベルの技能を持っていることもある。
2000.6.23
ファリス ソードワールドの光の神の一柱。
 秩序ある状態を正義とし、それを乱すものたちを許さない。
 たまに見受けられるのが、“正義のためには何をしてもよい”というファリス信者がいる。これらは当然、正義という言葉に酔って暴走しているだけであり、“正義という目的のためにどんな手段でも用いてよい”というのが正義などではないのは明白である。
 そういうNPCを出して、PCの説得によって改心させるのは非常に意味のあることだろうし、よい話だと思うのだが。
2000.7.10
プリースト ソードワールドにおける冒険者技能の一つ。
 神の声を聞き、神の奇跡を代行して神聖魔法を使う者。
 ゲーム的には回復役となる。
 なかなかプリーストらしくロールプレイできないのが欠点となってしまうのは、そのキャラクターがどうしてその神の力を借りることができるようになったか、あるいはなぜその神を信仰しているのか、といったところをはっきりと決めない、あるいは決めきらないというところなどに問題があるのではないだろうか。
 もともと現代日本人自体があまり宗教にこだわらないという性質が強いため、こういったことが起こりやすいのではないかと思うのだが、やはりせっかくTRPGをするのだったらできるだけそれらしくしてみたいものである。
2000.7.20
プロッド ソードワールドの投射系武器。
 クロスボウのような形態であるが、クォレル(クロスボウ用の太矢)ではなく石などを投射する。
 ルールブックに解説が載っていない。
2000.6.24
冒険家 危険に立ち向かって偉業を為すもの。
 類義語として、探検家などがある。
 古代の遺跡を発掘する、前人未到の地に到達する、などのようなことを目的としており、部分的に、冒険者と重なっているところもあるが、異なったものであることを覚えておかなければならない。
 具体的な相違点としては、たいていの冒険家は大発見を成し遂げようとしていることが多いということ。そして、多くの冒険家は資金の一部(あるいはほとんど)をパトロンからもらっているということである。
2000.11.14
冒険者 ソードワールドにおける、一般的な、PCの立場。
 たいていの冒険者は竜を倒すような英雄になったり、世界に自分の信じる神の教義を広めたり、古代の財宝を発見したり、英雄の詩を作ったり、などといったことを夢見ているが、中には自分の住んでいた所に居づらくなったとか、家出同然に飛び出してきたものなどもいる。
 後者の場合ならばもちろん、前者の場合にも、日々の生活のために何でも屋のように、様々な依頼を受けて、金銭を得ている場合のほうが圧倒的に多く、どちらにしても、自分の腕や仲間との信頼のみが頼りとなる。
 また、将来的な生活の保障は一切ないため、あからさまに怪しい依頼や自分の能力を大きく超えている場合などを除いて、多少のことは我慢してでも依頼を受けることが必要なことも多い。
 結局、信用第一の商売ではある。
2000.7.9
魔女っ子 真女神転生用に作成したオリジナル技能。
 読み方は「まじょっこ」。製作のメインデザイナは紅水晶様。
 基本的には往年の魔女っ子アニメ「クリィミー・マミ」や「ミンキー・モモ(通称空モモ)」に基づいて作られている。ちなみに「クリィミー・マミ」は話の立てはおもしろいが私的に不満点も多い。「ミンキー・モモ」は全体的に面白い話で、なかなかのものだった。
 話を戻そう。この技能は年齢制限や「人に見られていはいけない」などといった制限事項がかなり多く、実際の多人数セッションの際にはその使用に困難を極めるだろう。またシャドウランリプレイのジェーンのように単独で行動する機会が増えてくると思われる。これらの困難を乗り越えることが出来るならば多人数セッションで使用してみて欲しい。あるいは複数で行動する「魔女っ子もの」としてもよかろう。
 ソロセッション(あるいは少人数セッション)でならばこれらの問題点はさほど気にする必要はなくなる。この場合にはこの技能の本来の目的でもある「雰囲気を楽しむ」というものに専念すればよいので比較的やりやすくなるはずだ。ただしDMもPLも魔女っ子アニメをよく見ておかないと楽しめない可能性もあるが。
2001.8.5
マスター TRPGにおける総合監督者。
 ゲームによって呼称が微妙に異なり、ゲームマスター、デビルマスター、ダンジョンマスター、監督など様々に呼ばれるが、負っている役割はどれもほぼ同じである。
 マスターはシナリオを用意せねばならず、なかなか大変な仕事であるがうまく運営できたときの喜びは大きい。
 セッションにおけるマスターの役割とは、原作者であり脚本家であり演出家でありタイムキーパーでありライバル役であり準主役であり監督であるが、主役だけは絶対に行ってはならない。主役はプレイヤーだからである。
 マスターは時として法として、神としてプレイヤーに様々な試練を与え、幸いを与え、罰を与えるが、自分(含NPC)はあくまでも日陰の神にならなければならない。プレイヤーの出番をとってはいけないのである。プレイヤーを楽しませ、なおかつ自分も楽しむというのが正しきマスターである。
2000.8.6
マトリックス 1、the Matrix。映画のタイトル。
 シャドウランの未訳の話を映画化したものといわれる。この映画の中で、未来はコンピュータに支配される電子の中の世界として描かれていた。結局はキアヌ・リーブス扮する主人公のネオが覚醒するまでの物語である。
 また、シャドウランの世界でもコンピュータの中の電脳空間のことをマトリックスと呼ぶ。

2、数学用語。
 数学の世界で、「行列」を表す言葉。だが、この行列を、知らない人に説明するのは非常に難しい(というか、私が上手に説明できない。これは私の能力不足であるが)。従って、普通の数字との違いだけをあげておく。もっとも大きな違いは、一般に積の順序を入れ替えると答えが変わる、つまりAB≠BAというものである。
 さて、このマトリクス(このように書くことが多い)だが、これは本来「母体」とか「子宮」といった意味の言葉である。数学者もなかなか面白い名づけ方をするものである。
2002.2.18

民族 人類を文化別に区分する方法。
夢魔 1、ソードワールドにおける精霊。
 サンドマンの上位にあたる、夢の精霊で、名前はサキュバスあるいはインキュバス。
 儀式魔法をかけるときくらいしか用のない精霊。

2、深夜に襲いくる悪魔。
 サキュバスやインキュバスと呼ばれる。
 サキュバスのほうは女性の姿で男性のもとに現れ、インキュバスは男性の姿で女性の元に現れるとされているが、一つの存在が相手に合わせた性をとる、という話もある。
 どちらにしても、無粋な話ではあるのだが、現代的な考察をすると(あるいはこの現実では)、心理的な問題であったことがわかる。
 まず、これらのものが現れたとされているのがキリスト教の勢力が強く、性的な話や性的快楽などは一切ご法度だった時代であること。現れるのが思春期くらいの年齢のもののところであること。この2点が考察の根拠となる。
 前者のほうは、人々に心理的に強く圧迫をかけ、これにより彼らの心の中には大きなストレスがたまっていく。そして、この蓄積されたストレスが、彼らの睡眠中に夢の形で現れるのである。思春期のころの人間などがたまに性夢を見ることがあるが、だいたいそれと同じようなものである。そして、心理的なストレスが強いほどその反発も大きく、すなわち、よりリアルな夢、あるいは幻視を体験することになる。夢魔が頻繁に現れたといわれているのが修道院などであったことも、そこがより精神的に圧迫される場所であったからに過ぎない。
 これに思春期の独特の精神状態が加わって、夢や幻視にリアルさを加えているのである。これらの証拠に、彼女らがやがて結婚していくと夢魔たちも現れなくなったということがあげられる。
 まさに心理作用の賜物のような現象である。
2000.8.2

ヤハウェ 1、ユダヤ、イスラム、キリスト教における唯一神の名前の一つを日本語で表記したもの。
 ヘブライ語のYHWH「私はある」、または「在りて在る」などの意で、それを発音できるように母音を補ったもの。発祥となったユダヤ教では、神の名をみだりに呼んではならないとされ、その結果厳密な名前があるかどうか自体謎であるが、そのユダヤ教ではアドナイと呼ばれる。 分派したものや訳本などによってはYHVH、ヤーウェ、エホバなどとも呼ばれる。

2、真女神転生2の最終ボスで、高次元空間に現れる。

3、一部のオカルトのビリーバによって提唱される未知の太陽系第12番惑星の名前。
  地球から見てちょうど太陽との反対側に位置するとされ、4500年前に木星から生まれ、地球に接近した際に大災害をもたらしたといわれている。彼らはこの名前はNASAによって名付けられ、秘匿されているとしている。

 さて、その真相は、もちろんそんなものなどが存在していたらもう発見されていなければならない。なぜなら、常に太陽に隠れた軌道を維持することが出来ないからである。ケプラーの3法則の一つ、面積速度一定の法則もあるが、なによりも、他の惑星からの摂動が地球とヤハウェとで異なるために、必ず軌道にずれが生じなければならないのである。さらに、地球ほどもの大きさの惑星がそんな位置に存在していたら、必ず他の惑星への影響も現れなければならず、結果として他の惑星の運動の観測に必ず現れてくる。こうした事情で、このような惑星は存在しないのである。
  なによりも、キリスト教が支配的である欧米で、NASAがヤハウェなどという名前をつけるという発想が既に常軌を逸している。

2003.7.1

幽霊 1、超自然現象の一つ。
 人が死んだあとに体から抜け出した魂が姿をあらわしたものだとされる。人によって分類の方法は異なるが、守護霊・背後霊・指導霊・浮遊霊・地縛霊・悪霊・怨霊など様々に分類される。多くの場合、守護霊・背後霊・指導霊はある特定の人に憑いて、その人物が災難に遭わないように導いたり、守ったり、あるいはただ一緒にいるだけだったりすると言われる。浮遊霊は自由に行動する霊、地縛霊は特定の場所にとらわれている霊、悪霊や怨霊などは人やものに対して危害を加えるものとされる。

2、現実の世界で詳細を考えてみると次のようになる。
 まず、「魂が姿をあらわしたものだとされる」というのは何の説明にもなっていない。魂というものがなんであるのか定義されていないからである。次に、上でいくつかの分類例を出したが、これらの用語も誰がどのような定義で使い始めた言葉なのかがわかっていない。このように定義の定かでない言葉が広くまかり通っているために、この分野の研究は極めて進みづらい。というのも、幽霊がいると信じる人たちは1の説明で満足してしまってそれ以上の調査を望まないからである。このため、この分野を研究しようとする人にとっては、このような人々は障害になりこそすれ、彼らの存在は何の助けにもならない。従って、この分野を本格的に研究するためにはまずこのような人々と一切関わらないようにしなければならないのである。
 また、このような人の中には「幽霊を見た」と言って憚らず、それゆえに「幽霊はいる」と固く信じる人々がいる。だが、彼らは「見た」=「いる」とは限らないことをまったく理解していない。
 ものが見えるためには光が必要である。りんごがあるとしよう。このりんごに光があたり、光の一部は吸収され、残りは反射される。この反射した光が目に入ってくる。この光は目の機能で屈折され、網膜上に焦点を結び、神経細胞との相互作用で脳に情報が伝えられる。この脳は得られた情報を解析して脳の中にりんごの映像を作り出す。これをもって「りんごを見た」という。だが、そこに本当にりんごはあるのだろうか?
 知人の顔写真を見たとき、違和感を覚えることはないだろうか。いつも良く知っている顔なのに写真で見ると印象が違う、と言うのはよくあることである。これは、写真は感光することによって得られた光学的な情報を完全に保存しているのに対し、目で直接本人を見た場合には、光源の具合で人違いをしないように脳がその人物の外見を、過去に得た情報に基づいて適度に補正しているからである。これは非常に優れた機能なのだが、光学的な情報の正確さに関しては明らかに写真の映像に劣っている。つまり、我々が目で見ている情報のほうが厳密には間違っているのである。
 このことからわかるように、脳に伝えられた情報が正確であっても、それを解析して映像化する際に、脳に勝手に補正されてしまい、知っているものなどに置き換えられることは起こりうる。その具体例が、騙し絵などに見られる「錯視」である。「(^^)」このような顔文字などもその仲間であろう。 ^。^ ←これだけでも顔のように見えるはずである。心霊写真と呼ばれるもので、しばしば顔が写っているのは、このように線や円が配置されていれば顔のように脳が解釈するからである。つまり、脳は高機能であるためにかえってエラーを起こしやすいのである。
 次に、網膜から脳に伝える神経に異常が発生していた場合や、光が網膜で細胞と相互作用したときにたまたまエラーが発生した場合には、そもそも脳に正確な情報が伝わってくるとは限らない。それどころか、目に入ってきた光自体がたまたまりんごがあるように見えるように並んでいたのかもしれない。
 さらに、誰もが見る夢などは脳の中で映像が作られているものだし、子どもの一部(少ないが、1%よりは多い)は起きながらにして夢を見る、白昼夢の傾向にある人もいる。その中には大人になっても白昼夢を見つづける人も存在する。
 覚醒剤やアルコールなどで幻覚を見る人もいるし、疲労や孤独などから、心身とも健康な人でも幻覚は発生しうる。加療中の人は苦痛を軽減するための脳内麻薬で幻覚が発生することもあるし、治療薬の副作用でも同様のことは起こりうるだろう。
 以上のことからわかるように、「あるものが見える」ことと、「存在する」ということはイコールではない。このため、「幽霊はいる」と信じる人は「自分が見た」ではまったく証拠にならないということを理解し、他人に「いる」ということを信じさせたいならば、別の方法で証明しなければならない。
2002.2.19

ライトニング ソードワールドの古代語魔法。
 ソーサラーが3レベルで習得できる電撃系攻撃魔法で、帯状に飛んでいく。このため、狭い通路などでは味方を巻き込んでしまうので使いどころが難しいが、悪役ソーサラーは自分の味方を巻き込んでこれを放たなければならないとする俗説もある。
2000.7.7
レーティング表 ソードワールドにおける、ダメージなどの算出方法。
 「打撃力」として使用する場合は「相手の体のどの部分にあたったか」や「どれくらいの鋭い動きで攻撃できたか」といったイメージになる。
 「防御力」として使用する場合は「鎧のどの部分で防げたか」のような感じになる。
 このようなイメージをあらかじめ持っていないと、いったい何のための表なのかがわかりづらく、初心者にはネックとなる。
 デザイン的には等差級数や数列の考え方などを様々に用いて作られており、詳細はデザイナーのホームページで確認することができる。
 2D6だけで値のちがいを生み出す工夫がされているが、やはり慣れてこないとわかりづらく、その点においては、いくつかの種類のダイスを用いるアースドーンの「ステップ」のほうが単純明快であるといえる。ただし、反対に、「どのダイスを使えばいいのか」で悩まなくていいという利点もある。
2000.6.23
ルーンマスター ソードワールドにおける魔法使いの総称。
 ソーサラー、シャーマン、プリースト、ダークプリースト、ドラゴンプリーストを指していう。このうちPCに許されているのは原則的に前の三つである。
 これらの技能はどれも精神力を消耗して魔法をかけるようになっている。またそれぞれに呪文を使うための制限があることや、覚えなければならないルールもやや多いため、一般的に初心者には向かないように扱われることもあるが、プレイする上でどういうことに気をつけなければいけないか、自分には何ができるのか、どういうタイミングで活躍すればいいのか、などといった、言葉では説明しにくいことをつかみやすく、また、実際におこなった行動(ほとんどの場合は魔法)がうまく機能したときには“活躍した”という満足感が実に大きく感じられることなどから、TRPGの楽しさを伝える上では非常に有効な技能でもある。
 もちろん、慣れている人たちは、その人に親切にサポートすることが大事であるが。
2000.6.28
レンジャー ソードワールドの冒険者技能のひとつ。
 投射系の武器を自在に操るが、この技能だけでは敵の攻撃を回避することはできない。
 レベルアップに必要な経験点が少なくすむため、早く高レベルになりやすい。
 また、野外生活に秀でているので森林などでは重宝する。
 気絶している仲間を蘇生させる技能「応急手当」は非常に便利だが、約30分かかるということを忘れやすい。
 一般技能の「ハンター技能」と類似しているが、大きな違いは“英雄と呼ばれうるか否か”である。技能的な違いは、“生き残るための技術がより多くそろっているほう”がレンジャー技能である。
 この技能の所持者は、野外生活を行う多くの冒険者、田舎の巡察官、遊撃兵などが考えられる。
2000.6.26

 

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